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アニメーションで見る機械メカニズム模型の動き

 総合博物館ではヒューマンシステム論研究室(大学院情報学研究科システム科学専攻)と共同で、機械メカニズム模型の動きが分かるように、順次、動画像によって機械メカニズム模型を再構築することを進めてきました。以下にそれらの動画像を示します。
 同じ働きをする機械メカニズムが複数ある(例えば往復直線運動・回転運動変換メカニズム)のは、そのうちのどれかが特許で使えないため、他のメカニズムが考案され代用された、という歴史的な経緯があります。

機械メカニズムのアニメーション
 (-->関係論文)
(アニメーションの作成にあたっては、科学研究費補助金 [平成11-12年、萌芽的研究、課題番号:11878026] を受けました。記して謝意を表します。)

からくりの機構

 我が国は明治になって欧米から近代機械工業技術を輸入しましたが、上のような教育模型もその例と考えられます。しかし、それ以前の江戸時代には「からくり」と呼ばれる、重り(水銀)の移動やゼンマイによって自動的に動く人形などがあり、興行されて庶民の人気を博していました。注目すべきことは、それらのからくりに上のような機構と本質的に同じものが含まれていたことです。

 一部のからくりは、近年、復元されて博物館などで実演されていますが、ここでは、「茶運(ちゃくみ)人形」と「段返人形」について、その複雑な動きを実現する人形内部の仕組を説明します。

茶運人形の機構
段返人形の機構
(アニメーションの作成にあたっては、科学研究費補助金 [平成16-17年、基盤研究(C)、課題番号:16500547] を受けました。記して謝意を表します。)