研究スタッフへ

中坊 徹次 (なかぼう てつじ)

教授
京都大学農学博士


[略 歴]

 1949年11月8日 京都府生まれ
 1973年3月   京都大学農学部水産学科卒業
         京都大学農学部水産学科助教授をへて
 1997年4月   京都大学総合博物館教授 .


[研究活動]

 魚類系統分類学を専攻している。魚類の各分類群がどのように進化してきたのかを知るのが興味の中心である。現在、京都大学大学院農学研究科の教授を兼担し、3名の博士課程、2名の修士課程の院生とともに海産魚類の系統分類学的研究を行っている。

 院生の研究対象魚はスズキ属(スズキ科)、ササノハベラ属(ベラ科)、ガンギエイ科(軟骨魚類でエイの仲間)、メジナ属(メジナ科)、アカマツカサ属(イットウダイ科)であり、形態を基礎にして、分子情報も加えて、系統分析を行っている。
 系統分析だけでなく、学名の再検討、新種の記載命名などの分類学の基礎的な研究も行っている。分類の基礎的な研究は歴史の厚みをもった標本コレクションと文献コレクションがなければ行うことが出来ない。それほど大切でなくてはならないものであるが、これを学べるところは日本では数えるほどしかなく、私の研究室は数少ないところのひとつである。
 さらに、2名の4回生(学部学生)の課題研究(卒業論文)の指導もしている。テーマはウミヒゴイ属(ヒメジ科)、ホウボウ科である。

 京都大学農学部で、魚類学の講義をおこなっている。魚類学は水産学の基礎のひとつであるが、自然史の観点をもうひとつの軸にして話をすすめている。


[主な著書]


「日本産魚類検索 全種の同定 第二版」 中坊徹次 編
 (東海大学出版会 2000年12月刊行 1810頁 定価28,000円税別)

「第二版の発刊に際して」
 魚の名前を知ることは、魚に親しみを覚える第一歩です。日本産魚類検索は誰にでも魚の名前を調べることが出来るように「絵解きによる検索方式」で編まれています。幸いにも本書の初版は好評をもって受け入れられました。ところが、歳月は流れ、魚類の研究も進み、新しく発見された種もかなりの数になりました。さらに、分類体系の一部にも新しい考え方がだされています。新知見を加え、稿を改め、ここに“日本産魚類検索 第二版”を刊行します。いま、日本列島には3800種もの魚がいます。第二版を使って、これらの全ての魚の名前を知り、親しんでいただけることを願っています。

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