表紙の資料写真について






ラムスデンの摩擦起電器(左の写真)

1881(明治14)年以前に18円で第三高等学校の前身校が購入した。ロンドンのW.R.Statham社製で、ガラス円盤を回転させて皮革と摩擦させて静電気を発生させる装置である。1800年の電池の発明以前には、この摩擦起電器が唯一の発電機であった。[Cat.No.34 ]

(京都大学蔵)

ダッデル熱電流計(右の写真)

1913(大正2)年に235円80銭で第三高等学校が島津製作所を通して購入した。イギリスのCambridge Scientific Instrument社製である。電流を加熱線に通してその輻射熱を熱電対で感知し、その電位の上昇で電流量を測定する。高周波交流の電流量を正確に計る測定器である。[Cat.No.269]

(京都大学蔵)

出典:永平幸雄・川合葉子編著 『近代日本と物理実験機器―京都大学所蔵明治・大正期物理実験機器―』 京都大学学術出版会 2001年