企画展「ノーベル賞化学者を育んだ教室」についての特別解説です。
ノーベル賞受賞者というと孤高の天才が偉業をなしとげたとして紹介される機会が多くありますが、本人のすごさは当然ながら、その周囲にどのような研究環境が備わっていたのかも非常に重要です。アジアではじめてのノーベル化学賞を受賞された福井謙一先生の生誕百年展の企画は、まさにその『教室』に注目しました。
試行錯誤の実験を繰り返し、職人技の学問とも言われた1930年ごろの化学界に、理論の拠点が必要だとして、数学や物理学に明るい研究者を招聘し、カリキュラムを構築し、最先端の理論化学の拠点を京都大学の工学部に創り出しました。
展示デザインをしているうちに、こんな環境で勉強してみたかった、こんな先生たちと出逢って一緒に研究してみたかった、と化学に明るくないデザインチームまでもが感じてしまうほど魅力的だったので、ぜひ高校生や高校生をご指導される先生方、高校も関係なく学校の先生をはじめ多くの人に知ってもらいたいと思って企画しました。
暗記科目ではない化学の魅力を多くの高校生に知っていもらうためにも、まずは先生方にご覧いただけましたら望外の喜びです。
日時
第1回:10月12日(金)17時00分~18時00分
第2回:10月13日(土)13時00分~14時00分
※第1回、2回ともに同じ内容ですのでご都合の良い方にご参加ください
対象
主に高校の化学の先生(化学以外の理科も歓迎)
理科以外でも熱烈に興味のある先生も歓迎
高校でなくともなんとなく興味のある先生も歓迎
※解説の内容は化学的な知識はまったく問いません
定員
各回10~20名程度
参加費
無料
申し込み
こちらからお申込みください
※Googleフォームが使用できない場合は「メール」でお申し込みをお願いいたします
メールでの申し込み
件名:「化学の先生向け企画展示特別解説会」第×回参加」
(×に1か2のどちらかの数字をご記入ください)
本文:お名前、専門分野、第1回/第2回の参加の別をご記入ください
送信先:京都大学総合博物館
info*inet.museum.kyoto-u.ac.jp(*を@に換えて送信してください)
申し込み締め切り
10月11日(木)正午
※ただし事前申込なく、当日に急に都合がついたという理由でご参加くださっても結構です。ただし、第1回は閉館後開催のため、17時30分以降のご入館はできなくなりますので、ご了承ください
展示内容
- ノーベル化学賞受賞を知らせる電報
- ノーベル化学賞メダル(レプリカ)
- 1930年発行の元素周期表(未同定元素や?も記載)
- フロンティア軌道理論を噛み砕いた解説(5分でわかる)
- ふいごや手回し遠心分離器などむかしの道具
- 折紙と3Dプリンタで作ったフラーレンとカーボンナノチューブ
- 福井博士の弟子から高校生向けたメッセージ
- 福井博士の直筆数式写経