実施日:
このたび、京都大学総合博物館20周年記念 平成29年度企画展「標本からみる京都大学動物学のはじまり」の開催にあわせまして、講演会を実施いたします。
今回は、3つのテーマの講演を用意いたしました。ぜひご来聴ください。
講演会内容
京都における明治・大正期の動物学、平瀬與一郎、平瀬貝類博物館
Paul Callomon(ドレクセル大学)、押田 龍夫(帯広畜産大学)
平瀬貝類博物館は大正時代に京都・岡崎に平瀬與一郎が設立された、京都で初めての自然史系博物館ですが、数年で閉館しました。日本貝類学研究史を研究しているポール・カロモンさんに、平瀬貝類博物館や当時の貝類学について講演していただきます。
(講演は日本語で進行いたします。/in Japanese)
また、帯広畜産大学教授の押田龍夫さんに「貝類研究を生み出した土壌考:平瀬與一郎の師…そして子供達」について紹介いただきます。
本草学から動物学へ
疋田 努(京都大学名誉教授)
江戸時代の本草学は、李時珍の本草綱目に学び、日本の動植物について知識を深めていました。それは、シーボルトが日本の本草学書を参考にし、当時の本草学者と意見を交換していたことからもうかがえます。江戸の本草学の知識は、江戸時代の生物の分布を知る上での貴重な情報が含まれており、講演では本草学と方言学から江戸時代の動物の分布を考察いたします。
三高動物学とこれからの博物館科学
本川雅治(京都大学)
明治時代に近代科学としての動物学が日本ではじまりました。そして、京都大学の前身となる第三高等学校では宍戸一郎教授による動物学の教育が行われ、動物学標本の充実がはかられました。こうした明治から大正期にかけての第三高等学校の動物学が、その後の昭和から現在にかけての研究拠点としての京都大学動物学の基礎につながっと考えられます。講演では京都大学動物学のはじまりを紹介するとともに、総合博物館が進めるこれからの博物館科学について考えます。
場 所
総合博物館 本館3階 講演室
受講料
無 料(但し、博物館への入館料は必要)
申込み
先着順につき申し込み不要(定員 約80名)
☆平成29年度企画展のご案内