2024年度特別展 文化財発掘Ⅺ
吉田遺産探訪
遺跡・古図・剣鉾
会期:2025年3月19日(水)~5月11日(日)
明治22年(1889)、本部構内にあたる場所に旧制第三高等中学校が設置され、それまで愛宕郡吉田村と呼ばれていた近郊の農村から、現在わたしたちが目にするような都市の一隅へと、界隈の景観は大きく変貌していくことになります。
構内に残される遺跡の調査成果と、関連する研究を軸に紹介するシリーズ「文化財発掘」の今回は、このような、大学が所在する地域の歴史とのかかわりに焦点を当てます。歴史都市郊外としての盛衰を物語る構内からの出土資料に加えて、遺跡としても確認される古道や地割などをつぶさに記した古絵図、そして、そこに記載が見出され今もこの地に伝承される剣鉾祭礼の姿などを、すべて地域における遺産としてとらえ展観します。
これらを通じて、遺跡の上にある大学の存在に理解を深めていただくとともに、キャンパスの空間と地続きでひろがる「大学のある街」の歴史について、今を生きる私たちとも接点をもつ豊かで身近なものと実感する機会となることを、願っております。
● 画像をクリックするとチラシのPDFをご覧いただけます ●
主催:京都大学総合博物館
京都大学大学院文学研究科附属文化遺産学・人文知連携センター
後援:京都府教育委員会、京都市教育委員会
協力:吉田剣鉾保存会、太元講社、吉田村古図を読む会
左京・地域ゆかりの文化実行委員会、京都大学情報環境機構
※ 「吉田村古図」は3月19日~4月13日 複製、4月16日~5月11日 原本を展示します
関連講演会
第1回 2025年4月19日(土)13時30分~15時30分(開場:13時00分)
●伊藤淳史(京都大学大学院文学研究科附属文化遺産学・人文知連携センター)
「発掘調査の成果と吉田村古図の世界」
●上杉和央(京都府立大学文学部歴史学科)
「地図と景観から読み解く吉田の歴史地理」
第2回 2025年4月26日(土)13時30分~15時30分(開場:13時00分)
●福持昌之(京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化財保護課)
「剣鉾研究の歩みと「吉田木瓜大明神の剣鉾差し」」
●内田好昭(粟田剣鉾奉賛会・元京都市考古資料館副館長)
「鴨東の剣鉾について―または、祭の現在」
講演会のご参加について
・参加費無料・申込不要(ただし博物館の観覧料は必要です)
・会場はいずれも京都大学総合博物館北館3階講演室
・定員超過の場合、別室での映像受講となります。予めご承知おきください。