実施日:
2015年2月、京都府宇治田原町で,宇治市在住の古生物研究者・馬越仁志氏により約1600万年前のイルカ化石が発見されました。鯨類の進化や古生物地理を研究する上で貴重な材料です。
私たちは、京都大学大学院理学研究科の教員・大学院生・学生による産出地点の調査やクリーニング作業を通じて専門的に研究することは勿論、この「発見」をより幅広い『海の学び』の契機とするため、発見者、地域の自治体、教育委員会、そして多くの学校と連携し、この1年近く活動してきました。
本シンポジウムは、その成果の一端を伝えるために企画しました。第1部(午前)「イルカを学ぶ」では、イルカの研究の最前線をお伝えします。第2部(午後)「イルカと学ぶ」では、化石発見に端を発した『海の学び』の成果や、イルカを中心とした地域連携の例を紹介します。
本シンポジウムが、皆さんと学びの楽しさを共有する場となること、さらには研究者をめざす熱意を持った若人たちを生み出すきっかけとなることを期待いたします。
主催:京都大学総合博物館・日本古生物学会
共催:京都府教育委員会、京都市教育委員会、宇治田原町教育委員会
協力:船の科学館・海の学びミュージアムサポート
(順不同)
日本古生物学会普及講演会
『<海の自然史シンポジウム>
学術・地域・次世代をむすぶ大学博物館
:京のイルカと海から考える、研究の「縦糸-横糸」』
日時
2016年1月31日 日曜日
第1部 9:30~12:00 / 第2部 13:30~16:30
場所
京都大学百周年記念時計台記念館 1階百周年記念ホール
プログラム
第1部:「イルカを学ぶ」
9:30~12:00
コンビナー:荒井修亮氏(京都大学フィールド科学教育研究センター)
松岡廣繁氏(京都大学大学院理学研究科)
天野雅男氏(長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科)
「イルカの生活史と社会」
木村里子氏(京都大学フィールド科学教育研究センター)
「音響観測から探るイルカの暮らし」
植田啓一氏(沖縄美ら島財団総合研究センター)
「イルカが教えてくれたこと〜人工尾びれプロジェクトを通して〜」
古田正美氏(鳥羽水族館・顧問(元館長))
「伊勢湾・三河湾のスナメリと飼育」
まとめ:荒井修亮氏(京都大学フィールド科学教育研究センター)
第2部:「イルカと学ぶ」
13:30~16:30
コンビナー:松岡廣繁氏(京都大学大学院理学研究科)
丸山啓志氏(京都大学大学院理学研究科)
松岡廣繁氏(京都大学大学院理学研究科)
「宇治田原でのイルカ化石発見にはじまる京の『海の学び』」
木村敏之氏(群馬県立自然史博物館)
「中新世クジラ類化石と地域連携の重要性〜海なし県で海を学ぶ〜」
森阪匡通氏(東海大学創造科学技術研究機構)
「フィールドのイルカ研究者が地域や他分野の研究者と連携できること」
中島幸一氏(京都府立海洋高等学校)
「海を学ぶ高校生の挑戦~イルカ,縄文人との知恵比べ~」
まとめ:大野照文氏(京都大学総合博物館)
参加
参加無料
申込み不要 (どなたでもご参加いただけます)
お問合せ
〒606-8501 京都市左京区吉田本町
京都大学総合博物館
TEL.075-753-3272