2023年度企画展 文化財発掘Ⅹ
比叡山麓の縄文世界
会期:2024年3月6日(水)~6月9日(日)
縄文時代、比叡山から東山一帯にかけての山麓には照葉樹の森が広がっており、この森や湖あるいは河川の恵みを利用して、縄文人が長期にわって生活を営んできました。東側の山麓では、滋賀里遺跡や穴太遺跡、西側の山麓では、北白川追分町遺跡や北白川小倉町遺跡、一乗寺向畑町遺跡など多くの縄文遺跡が見つかっています。これらはいずれも近畿地方を代表する縄文時代の遺跡で、当地方の縄文文化の解明に重要な役割を果たしてきました。
1948年に調査され、近畿地方の晩期土器編年の骨格となった滋賀里遺跡資料(文学研究科考古学研究室蔵)については、その多くが未公開のままでしたが、『滋賀里遺跡資料図譜』(2023年5月)が刊行され、全容が明らかになりました。今回の展示では、多くが未公開であった滋賀里遺跡資料を一般公開し、あわせて比叡山麓の東西に展開した縄文遺跡の資料を展観に供します。当地に花開いた縄文文化にたいする知見を深めていただき、縄文の世界に思いを馳せる機会となることを願っています。
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主催:京都大学総合博物館
京都大学大学院文学研究科附属文化遺産学・人文知連携センター
後援:滋賀県教育委員会、大津市教育委員会、京都府教育委員会、京都市教育委員会
関連講演会
第1回 2024年4月27日(土)13時30分~15時30分(開場:13時)
● 千葉 豊(京都大学大学院文学研究科附属文化遺産学・人文知連携センター)
「比叡山麓の縄文世界ー比叡山西南麓の遺跡を中心にー」
● 小島孝修(公益財団法人 滋賀県文化財保護協会)
「比叡山東麓の縄文遺跡ー大津市域の集落動向ー」
第2回 2024年5月11日(土)13時30分~15時30分(開場:13時)
● 岡田憲一(奈良県立橿原考古学研究所)
「滋賀里255号甕棺墓ー縄文時代晩期のある新生児の弔いー」
● 矢野健一(立命館大学文学部)
「縄文時代の人口ー比叡山麓の事例研究ー」
※参加費は無料(ただし博物館の観覧料は必要)
※会場はいずれも京都大学総合博物館北館3階講演室
※申込不要(満席になった場合は入場をお断りしますので予めご承知おきください。)