博物館について

設置目的

京都大学には、過去100年間に収集・研究されてきた学術標本資料・教育資料が多数保存されてきた。その内容は、国宝・重要文化財やそれに準ずる文化財、あるいは国際的に貴重なタイプ標本など、文化史・自然史・技術史の各分野にわたる重要な資料であり、その豊かさは他の追随を許さないものである。

京都大学総合博物館は、大学の各学部や研究所などに個別に保管されていたそれらの一次資料を適切な環境の下で集中的に保管・管理し、広く学内外の先端研究や教育において活用されることを促進し、かつ、その成果を一般に公開することを目的として設置されたものである。これらの目的を果たすため、総合博物館では次のような業務を行なっている。

  1. 一次資料の保存・管理、統一的分類・登録、およびその利用に関する基礎的研究
  2. 一次資料から学術情報を引き出すための理論と技術の開発・研究
  3. 一次資料に関する情報のデータベース化と情報交換のためのネットワークの構築
  4. 一次資料の公開と教育支援、およびこれに関する基礎的技術の開発・研究

総合博物館は、京都大学の学内共同教育研究施設として、以上の業務による成果を、学部や研究所の研究・教育活動に提供し支援するとともに、これら諸機関の協力を得て業務内容のさらなる充実をはかっている。また、合わせて、展示や講演会等の企画を介して、一般市民に学習の機会を提供するなど、市民社会に開かれた博物館を目指し、活動を続けている。