イベント

ワークショップ:「共振する音とイメージ」音文化研究×Phill Niblock

実施日:

学術映像博2009 関連ワークショップ「共振する音とイメージ」音文化研究×Phill Niblockを開催します

「午前の部」(9時50分~12時15分)と「午後の部」(13時15分~16時15分)の二部構成になっています

「午前の部」は4名の研究者による講演、「午後の部」はPhill Niblock氏によるパフォーマンスとトークをお楽しみいただけます

開催日

2009年11月14日(土)

場所

京都大学総合博物館 2階企画展示室上映スペース

司会

平松幸三(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・教授)

出演者
フィル・ニブロック 作曲家・インターメディアアーティスト
虫明悦生 京都大学東南アジア研究所・研究員
八木玲子 国際科学振興財団・専任研究員
柳沢英輔 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・博士後期課程院生
米山知子 神戸学院大学地域研究センター・PD研究員
小田マサノリ

東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・特任研究員

(パネルディスカッション参加)

プログラム

午前の部
9時50分~10時25分

ゴングの響きが創るイメージ-演奏と調律に注目して-

柳沢英輔(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・博士後期課程院生)

ベトナム中部高原の少数民族にとって、ゴングの音は、神と人間が交信する言語であり、村の様々な出来事を知らせ、共有するメディアでもある。本発表では、ベトナムのゴング文化をテーマに制作した映像作品を題材に、音とイメージの関係について考えてみたい。

 

10時25分~11時00分

音からうまれるイメージ世-発信から共振へ-

米山知子(神戸学院大学地域研究センター PD研究員)

人間は音を聴くことによって様々なイメージを生みだしてきた。また、文化によってある音に対するイメージは様々である。本発表では、「音」を出発点に人間の生み出すイメージ世界の一部を辿ってみる。

 

11時00分~11時40分

ラオスの暮らしと音文化-川を下り、山々を飛び、天地を行きかう音とイメージ

虫明悦生(京都大学東南アジア研究所・研究員)

川の流れるようなケーン(笙)伴奏に乗って歌われるタイ系民族の語り歌は、言葉だけで聞く者に立体空間と映像を提供する。モン・クメール系民族は、森の深みや天の高みに消え入るような音色に感じ、その歌や音楽で感情を表出させる。モング族の音楽は、直訳できる言葉そのもので、ひなびた感じの歌声と共に山々を飛ぶ。地域の風土、民族の暮らしに生きるラオスの多様な音文化を紹介する

 

11時40分~12時15分

高密度メディアを用いた民族藝術の映像音響制作―超細密芸術マデ・ウィアンタ作品のメディア化について

八木玲子(国際科学振興財団・専任研究員)

インドネシア・バリ島の伝統的表現技法である超細密画の手法をもとに、現代的な材料と方法を用いて制作されるマデ・ウィアンタ画伯のアブストラクト・アートを被写体として、最先端の高密度映像音響メディアの表現可能性を追求して制作された「ECHOSCAPE WIANTA GALAXY」を上映する。あわせて、本作品の表現戦略、制作手法について報告する。

午後の部

 

13時15分~14時00分 Phill Niblockパフォーマンス (映像上映+音)

14時00分~14時35分 Phill Niblock トーク (通訳:上西啓子)

14時45分~16時15分 パネルディスカッション+質疑応答

 

企画・コーディネート

柳沢英輔

協力

京都大学地域研究統合情報センター全国共同利用研究「映像実践による現代宗教復興現象の解明を通じた地域研究手法の開発」研究会